
大会長挨拶
林 典雄
(株)運動器機能解剖学研究所
代表取締役

第7回日本運動器理学療法超音波フォーラム開催ごあいさつ
「エコーを駆使した学問とエコーを駆使した臨床研究の最高峰を提供する!」をコンセプトに発足した日本運動器理学療法超音波フォーラムも、今回で7回目を迎えます。6名の世話人で持ち回りした本フォーラムも2025年3月で一巡し、この度、2026年3月1日に第7回日本運動器理学療法超音波フォーラムを運動器機能解剖学研究所の林典雄が担当することになりました。
近年の運動器超音波分野の臨床ならびに学問の進歩は目覚ましく、最もホットで最も旬な領域の一つと言えると思います。日本整形外科超音波学会における理学療法士の研究発表も年々増加し、近年では医師と理学療法士とのコラボ企画も数多く行われています。医師と理学療法士とをつなぐ「共通言語」がエコーであり、エコーを駆使した運動器診療が各地で浸透してきています。このような流れをより一層推進するために、エコーを通した学問と臨床を、医師とともに創造していくことが理学療法士に求められています。
運動器理学療法の根本となる学問が機能解剖学であることに異論をはさむ方はいないと思います。Cadaverを用いたバイオメカニクス研究や肉眼解剖研究は、我々に多くの知見を与えてくれます。正しく解剖構造を知り、そして、それらが協調性をもって機能するメカニズムを理解することが、論理的かつ再現性の高い理学療法技術を作り出すと私は考えます。そこで、第7回日本運動器理学療法超音波フォーラムのテーマを「機能解剖をエコーで可視化!理学療法もエコーで可視化!」とさせていただきました。レントゲンによる骨の可視化が整形外科学を飛躍的に発展させたように、エコーによる可視化が運動器理学療法学を一歩先へと進める原動力になると思います。
特別講演には日本の股関節外科のトップリーダーである宇都宮啓先生をお招きします。大変忙しい臨床の傍ら、詳細な解剖知見をもとにその機能についても深く洞察され、股関節における新知見を数多く発表されています。第7回日本運動器理学療法超音波フォーラムを通して「THE UTSUNOMIYA WORLD」を身体一杯に感じてください。また、大会長肝いりのシンポジウムとして、本大会のテーマそのままに「機能解剖をエコーで可視化!・理学療法もエコーで可視化!」を企画します。加えて、世話人が自信をもって推薦する研究を、テーマ別に分類して議論してみたいと思います。2026年3月1日はどっぷりと運動器超音波理学療法の世界に浸ってください。
最後に、第7回日本運動器理学療法超音波フォーラムへの参加に関して変更点をお伝えしておきます。第7回以降の日本運動器理学療法超音波フォーラムでは、演者を含めた関係者のみが会場に集い、一般の参加者はすべてWebでの視聴参加という形式に統一しました。大会開催にかかる運営経費の高騰に加え、参加者自身の負担(交通費・宿泊費)の増加を考慮した措置ですのでご理解ください。
運動器機能解剖学研究所 林典雄