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小柳磨毅 (Koyanagi Maki)

大阪電気通信大学医療健康科学部
理学療法学科(四條畷キャンパス)

第3回運動器理学療法超音波フォーラム(大阪)の開催

 

ご挨拶 

このたび、第3回運動器理学療法超音波フォーラムの代表世話人を拝命しました。何卒、よろしくお願い申し上げます。

運動器の構造と機能の可視化が、理学療法における客観的な評価と効果的な治療に有用であることは言を俟ちません。運動器の解像力が著しく進化し、動態観察が可能となった超音波画像診断装置(以下エコー)の活用は、理学療法の評価と治療を確実に向上させています。運動器に対するエコーは、関節運動や筋収縮に伴う骨指標の移動方向や量により、関節機能を客観的に評価し、皮膚と皮下の軟部組織とその動態を直視できます。これにより、皮膚と皮下組織、筋、筋膜、滑膜ひだ、脂肪組織、神経組織などの移動や形状変化から、過去には想像する他なかった、嵌頓や癒着を含む、さまざまな病態の観察が可能となりました。

理学療法士がエコーを武器として、新たな評価や運動療法、物理療法、補装具を大きく発展させています。今後ますます、医療や保健の領域で、エコーの重要性が高まることは疑いありません。所属する大学の教育現場でも、近年、学内に複数台のエコー機器を導入し、学生に対して少人数のグループ実習を実施しています。この実習は解剖学や生理学、運動学などの基礎科目の理解を深めるとともに、理学療法教育の重要な課題である、正確な触察技術の習得にも貢献しています。さらにエコーを用いて、Impingement testにおける肩関節腔の狭小化や、膝外反ストレステストにおけるMCLの層状配列(fibrillar pattern)などの動態を可視化することにより、それぞれのテストに対する学生の理解は格段に深まっています。医療専門職の教育には、基本的な「知識の理解」と「技術の習得」、換言すれば「知っている」と「できる」の双方が必要ですが、学生教育においても、「エコー機器を使用した評価ができる」を、目標とする時期にきていると考えます。

第3回運動器理学療法超音波フォーラムは、「超音波による運動器理学療法の革新」をテーマに、大阪府茨木市にある大阪行岡医療大学を会場として、対面形式の開催を準備しています。コロナ禍で先が見えにくい時代ではありますが、運動器エコーと理学療法のトップランナーとともに有意義な情報と時間を共有し、視界が大きく広がることを期待しています。

大阪伊丹空港や新大阪駅からのアクセスが良い会場で、みなさまのご参加を心からお待ちいたしております。

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